2009年5月27日水曜日

自作する4×5引き伸ばし機・4

ネガキャリアを作らなくてはいけません。
いろいろとネットで調べたりしているとマグネットシートを利用するという方法がいくつか出てきました。ガラスで挟み込んでみたらとも思っていたのですが、この方が手軽にいけそうです。また、4×5のフィルムを実際に現像してみたところロールフィルムよりも厚みがあり、しっかり四辺を押さえる事が出来れば平面性も確保できそうです。

またまたダイソーでマグネットシートを購入。2枚を適当なサイズに切って、真ん中に四角くフィルムサイズに合わせた窓を開けて完成。あわせるとひったりとくっつき、期待通りの出来上がりでした。ただし、引き伸ばし機に差し込むことを考えると、全体がやわらかいのでちょっと使いにくい面もありました。そこで一枚補強と平面性維持のためにアクリルの薄い板を貼り付けて今度こそ完成です。

アルミのベースと光源部分をつなげる際、遮光のため挟み込んだクッション素材の厚みを利用して隙間を作りそれをネガキャリアの差込口としました。思いつきだけで進んだ割に結構いい感じですね。

2009年5月26日火曜日

自作する4×5引き伸ばし機・3

さて、拡散ボックス(拡散缶)の製作の続きです。
ペンキのバケツ缶とみかんの缶で外観はよしとして(まぁいいかという意味で)、バケツの内側にダイソーにあった白色の薄い発泡ウレタンのシートを隙間なく貼っていきます。缶のままでは拡散効果が少ないようです(一応実験してみました)。
最後は半透明の乳白のアクリル板をペンキ缶の中に入るサイズに丸く切り出し拡散板とします。発泡ウレタンのシートはそれなりの厚みと弾力がありますからそれを利用して拡散板を固定します。接着などしなくても固定でき、また微調整がいつでも可能なのでいい方法でしょう。

実際に点灯してアクリルの中心と周辺をスポット露出計で測光したところ1/3EVも違わなかったので、ひとまず何とかなりそうです。

自作する4×5引き伸ばし機・2

さぁ工作の始まりです。
ベースにするカメラ、手元にあるトヨフィールドの初期型はフィルムバックの挿入部分とレボリングの部分、つまりカメラの後部分がごっそり外れるようになっています。この部分を外して、ベース部分+フィルムキャリア+光源にそっくり入れ替えれば引伸ばし機になるという予定です。この方法ならば、一切カメラ本体に手を加える必要はありません。撮ったカメラで引伸ばしというわけです。

まずはカメラと接続するベース部分の製作です。土台となる1mm厚のアルミの板をホームセンターで買ってきて、トヨフィールドのバックのサイズに切り、4×5のフィルムサイズより大きめの穴を四角く真ん中に開ける。裏側に反射防止の黒いウールのシートを貼る(家具の傷防止に貼るシートとしてホームセンターで売っていたもの。厚みのあるもの)。これでベース部分は完成です。

さて、今回の工作の最大の問題は「光源」。引き伸ばし機には主に集散光式と散光式 の二種類があって‥‥というのは暗室の入門書ならばどんな本にも書かれていますね。モノクロの引き伸ばし機は集散光式を採用するものが多いといわれていま す(事実そうでしょう)。ところが集散光式はコンデンサーレンズであったりと、いろいろと個人が(特に何の技術・知識のない私が!)作るにはハードルが高すぎ ます。光を拡散させる拡散ボックスをつくれば、散光式の光源は何とかできるようなので(本当に出来るのか?)、もちろん今回は散光式の引き伸ばし機を考えていきます。
拡散ボックスとして最初、アクリル板を箱に組んで作ることを考えたのですが、中に熱がこもったときに変形や燃焼という心配があり、また結構値も張るので(この理由のほうが大きい)金属で作ることにしました。何かいい素材は‥‥とホームセンターをうろうろしていたところペンキ売り場のところに赤い金属のバケツを発見。口径も4×5のフィルムの対角線よりも大きく、先に作ったベース部分に収まるという、申し分ないサイズ。

光源の光のもとは何にするのか?散光式は光のロスも多そうなので少しでも光源は強いほうがいいと思います。‥‥いろいろ考えてもしょうがない のでここはひとまず一番手軽でなじみのある普通の電球でいきましょう。口金は大きくすると全体が大きくなりそうなのでE17、電球は100Wのもの を使うことにしました。
取っ手を外した赤いバケツの底に穴を開けて電球のソケットをつける‥‥結構中がいっぱいいっぱいな感じになっちゃいました。拡散ボックスにあたる部分はなるべく大きな空間を作りたいと思います。そこでもう一つ小さな缶を上に付けそこに電球をつける事にしました。そのほうが熱対策でも有利になる(たぶん!)。その缶は我が家の資源ごみからみかんの缶を選択(この時点で完成がすごく貧乏くさくなる覚悟はした)。これで拡散ボックス(拡散缶)の外観はほぼ完成。

2009年5月19日火曜日

自作する4×5引き伸ばし機

写真に関しては、暗室でフィルムの現像からプリントの作成まですべてを自分の手で行なうのを基本と考えています。4×5のカメラが手元にあってもそのあたりが困ったところ。所有の引き伸ばし機は6×9まで対応しているのみ。
手に入れたトヨフィールド(初期型)を何とか引き伸ばし機としても使えないかと考えて、いろいろと試行錯誤してみました(そのあたりのことはこのブログにも事細かに書き始めたけれど、あまりに雑な工作と妥協の塊となった完成品を見て、詳しく書くのはやめにしました。知りたいという方はコメントを残してくださいね)。

トヨフィールドをベースにするけれど、取り外しの出来るそのバック部分をそっくりと光源ユニットに交換するという方法でカメラには全く手を加えないこと。極力お金をかけないこと。その2点が基本です。あくまで今回の工作は「代用」ということを忘れてはいけません。基本的に「100%の機能を期待するのではなく、機能的には多少怪しくても全く暗室作業ができないよりははるかにマシ」という考え方ですすめていきます。そしてお金はかけずにやっています。
また、私自身はこのような工作に関して何の経験も技術もありません。もっと言えば知識もありません。 気持のみでどんどん行っちゃいます。それから、前もって図面を引くようなことはしていません。ちゃんとした図面など描いたこともありませんし、正確に図面を作ったとしてもそのとおりに部品を作り上げられる自信などこれっぽっちもありません。その場の思いつきと工夫でどんどん進めて行っちゃいますのでよろしくお願いします。

2009年5月15日金曜日

トヨフィールド

トヨビューは手に入れたものの、撮影に関しても引き伸ばしに関してもストップしたままの状態が続いていたんですけど、ある日突然ものごとは動き始めます。
名古屋に行ったとき、久しぶりに立ち寄ったカメラ店の店先にトヨフィールドを発見!初期型でかなりくたびれた感じのものでしたが、見せてもらうことに。あちこちガタがきているのだけどねじとか締めなおせば何とかなりそう。蛇腹もかなり痛んでいるけど最悪引き伸ばし機のベースになればいいか。レンズボードは付いていないけどトヨビューに何枚かトヨフィールドのボードがおまけで付いていたからなんとかなるか。‥‥で、ジャンク値段で格安入手!


あちこちのガタはねじの締め直しなどでほぼ直り、蛇腹もぼろはぼろだったけど光線漏れとかも(今のところは)大丈夫。使えるようです。となれば、これで撮影&引き伸ばし機計画が進められます。

2009年5月14日木曜日

シノゴが来た


シノゴのカメラといえば、大判と呼ばれるやつで、葉書よりひとまわり小さいくらいのフィルムを使うやつです。普通の(35mmの)フィルムと比べるととんでもなくでかいやつです。
写真仲間と話していたときに「大きいサイズのカメラっていいねー。やってみたいねー」なんていうことを話していたところ、後日「見つけておいたから」という電話が‥‥。というわけで、突然4×5のカメラがやってきました。

トヨビューの古いタイプ(C型か?)。フジノンの150mm、蛇腹のフード、延長レール、レンズボード数枚、フィルムフォルダ数枚、そして6×9のクイックロールスライダー(スライドするだけで6×9の撮影ができる優れものだ)、それをまとめて運ぶことのできるごっついケース。これだけあればすぐに撮影が楽しめてしまうというセットでした(しかも安かった‥‥)。
さぁ、では早速撮影に‥‥というわけには行きませんでした。とにかく重い。ひたすら重い。まずケースが専用で立派なのはいいのだけれど、空っぽにしても重い。それにでっかいカメラを入れれば、それはもう。折りたたみ式のキャリアーがあったのでそれに乗せてみましたが、あまりの重さに壊れそうだったので断念。撮影に行くにはさらに大型の三脚が必要になるので、もう持ち出すのはあきらめて室内でためし撮り。それから一年以上、家の片隅に置かれ続けております。

2009年5月12日火曜日

はじめに‥‥

趣味として長く写真を撮っています。

旅行先のスナップや記録として撮り始めたものが、撮ること自体を楽しむようになりました。カメラやレンズの台数・本数が増えるようになり、モノクロの暗室にこもるようになり、写真集を買いあさるようになり、自分なりに写真を楽しんできたつもりです。
ここ数年、急速にデジタルカメラが普及して、その性能も飛躍的に向上しました。仕事や日々の記念写真などはデジタルカメラを使うことが普通になってきました。その中でフィルムというものを捨てられない自分に気付きました。
日常の中で以前ほどカメラを持ち歩き、自由に撮影する機会というのは減ってきましたが、写真のことはいつも頭から離れません。
自分の考えや思いつきを忘れないためにブログを始めます。何かの参考にしていただけたり、お気づきの点があれば教えていただければと思います。

よろしくお願いします。