2011年5月9日月曜日

名古屋市美術館 写真家・東松照明 全仕事

名古屋市美術館で開催中の「写真家・東松照明 全仕事」を見てきました。
全仕事というタイトル通り長い写真家としての活動を網羅したもので、各時代・各シリーズでまとめながらの展示は質・量ともに見ごたえのあるものでした。



以前、「東松照明 愛知曼陀羅~戦後写真の巨人 東松照明の原風景~」として2006年に愛知県美術館で大規模な展示がありました。その際は東松さんの出身である愛知をテーマに作品のセレクトがされていて、伊勢湾台風や岩波写真文庫にもなっている「やきものの町 瀬戸」など地元の作品が中心でした。今回は沖縄を代表する基地をテーマにしたシリーズや長崎のシリーズ、海外の取材によるものなど文字通り「全仕事」、愛知県美術館の展示とは違ったものだったので興味深く見ることができました。
また、愛知県美術館の展示の際はそのプリントがエプソンのインクジェットプリンタで出力されたものでした。まだ、インクジェットの画質に対しても疑問を持っていた時期でしたので結構ショックを受けたのを覚えています。会場の照明がかなり暗かったので (どのような意図かはわかりませんが)ひょっとしてインクジェットの粗隠しじゃないかと思ってみたりもしました。

今回のモノクロ・カラーとも従来の銀塩プリントとインクジェットが混在する展示となっていました。また、展示室が明るくプリントの隅々までしっかり見ることができました。インクジェットと銀塩のプリントの差というものが正直自分には区別がつきませんでした。
 作品の内容などはもちろん素晴らしいものでしたが、これから見に行かれるという方は作品のキャプションのプリント方法にも気をつけてみると面白いかもしれません。

名古屋市美術館 「写真家・東松照明 全仕事」6月12日まで。

0 件のコメント:

コメントを投稿