2011年9月16日金曜日

アサヒカメラ9月号

いい加減次の号が出る頃になんなんですが、今出ているアサヒカメラ9月号はすごく読み応えあります。

毎月買っていたカメラ雑誌数誌を買うのをやめて何年か過ぎました。新製品情報はネットのほうが早くて情報量が多く、その上モデルチェンジのスピードの早いデジタルカメラ主流になってからは必要以上の情報に振り回されるのにも嫌気がさしました。また、懐かしの名機特集的な記事や中古カメラの記事もいい加減ネタも尽きてきたのか以前に読んだ内容の焼き直しが目立つようになりました。定期購読を止めても、グラビアの写真を眺める楽しみがなくなった程度で(立ち読みで十分)なんの不便もありません。

ところが書店で今回のアサヒカメラは手にとった途端、「これは買っておいたほうがいい」と感じてしまいました。
「写真家と震災」。あの日から半年、こうした特集を組むにはまだ生々しい時期と捉えるか、記憶に新しい時期に記録としての震災を語ったほうがいいのかは、色々な考え方もあるとは思います。
震災直後から多くの写真家が被災地に入っています。そのそれぞれの目で見た印象、記録された映像について語られています。写真家と言ってもひとりひとりの普段の活動、モノを見る目は違います。ジャーナリストの視点から以前から大きな災害の現場、戦場を活動の場としている写真家もいれば、被災地を故郷とし被災者に近い思いや視線を持つ写真家もいます。写真の持つ表現力の強さ、深さ、そして複雑さを考えさせられました。
被災地でカメラを持って撮影する、特に被災者にレンズを向けることを良しとするかは色々な考え方もあると思いますが、どんな形で撮影・記録された映像でも大きな役目を持ってくるように思います。
それぞれの写真家の語る「言葉」はとても深く、特に特集冒頭の畠山直哉さんの『「いい写真」とはなにか』という文は是非一読をお勧めします。

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