2009年12月15日火曜日

「多摩景」田中昭史写真展〜Ban Photo Gallery

日曜日、Ban Photo Galleryで開催中だった田中昭史写真展「多摩景」を見に行ってきました。DMの雰囲気から自分好みの内容と感じ、絶対に見なくてはと思いつつ、毎回のように最終日に駆け込みというパターンになってしまいました。

「多摩景」。6×7のプラウベルマキナで撮影され、丁寧にプリントされた多摩の住宅地や公園など作品が展示されていました。とてもニュートラルなプリントという印象で見ていてとても引き込まれるものでした。
作品は「人のいない、そして写される風景と少し距離の置いた感じのもの」 と「風景の中に人が強く存在するスナップ的な要素があるもの」が混在するようでちょっと気になりました。
自分の普段撮影するのは前者の雰囲気に近いものです。自分の作品作りの中で人をどう扱うかというのがいつも頭を悩ます部分です。自分の予想する範囲を超えて、画面上の人物が物語を演じ始めてしまうことが気になり、画面上に人が(または猫・犬の類も)写ることに神経質になっていたこともあります。そんなことから人物が写っている、いないが必要以上区別したがる傾向があります。
ギャラリーを後にするときに今回の作品も収録されている写真集「多摩景」を買いました。今、写真集のページをめくっていくと、不思議とギャラリーで感じた違和感はありません。写真集にはもちろんギャラリーで見た作品以外のものも多数含まれています。それらを含めて見渡した「多摩景」は違った、より深い印象を与えてくれているように思います。時間をかけて撮り続けられた作品というのは、やはりそれなりの「量」で見るが必要なのでしょうし、写真集という形に仕上げるまでに構成していく過程は想像以上にたいへんなんでしょう。
写真集を見た上で、再度ギャラリーに展示されていたオリジナルプリントを見たとしたらより深い理解が出来たのではないかと今更ながら感じています。
だからやっぱり会期ぎりぎりで見に行っちゃいけないんだよなー。あーもう一度みたい‥‥残念。

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